言われたとおりにやってみる

実録:シニアのお勉強と実践の日々

発酵する民

映画を見に行くことにして、予約をとった。良さそうな映画だと思って以前から注目していたから、当然混んでいると思っていたのに、実際には席はあいている。時期が悪い。場所は渋谷の単館営業の小さいスペースで、心意気を感じるけれどもつらいだろうなあ。もう緊急事態宣言が出て久しく、映画はまるまるその期間に当たっている。渋谷だしね、なかなか勇気のいることかもしれない。満員電車に乗るより映画館のほうが安全なのに、映画館はどこも悲痛な状況。

これからあちこちミニシアターを回るそうだ。

youtu.be

fermentfilm.com

2011年3月、大地震津波に次いで原発事故。あの頃から価値観も常識も、すっかり変わってしまったと思う。人と人とのつながりが新しくなって、いろんなものが並行してつながっていく。その後、日本という国は復活したわけではなく、繕えると思ったものは引っ張るたびに破れ、今となっては元の姿の見る影もない。繕えると思っていた人たちは今になって慌てているだろうが、もう二度と繕えないのだと思う。

発酵という言葉がここまで日常のものになるなんて。この作品もそのひとつ。PARADISE ALLEY BREAD & CO.のパンが食べたくなった。粉に向き合う姿も、酵母と向き合う姿もとてもよかった。